インターネットで頼んだカニを食べたことがあります。
ネット注文のカニはまず「鮮度が命」だということです。鮮度はどんなものにも大事なのですが、私がなぜネット注文をしたかというと、注文先の海で捕れたカニをそのまま冷凍保存して産地直送で送ってもらえるという文言を業者のホームページで見たからです。
昨今はいろいろな業者がホームページで通販を行っています。市場に行ってカニを買うのもいいのですが、なぜネットなのかというと、それは鮮度の他に「訳あり」の商品があるため、値段が安くなるというメリットが存在するのです。
訳ありガニというのは市場に出回るカニとは違い、形がいびつだったり、殻が少し割れていたりと、そういった外見のカニは普通、市場には出せないものなのです。そのため、ネット通販などでは最初から訳ありという表記が付いていたりするのです。
私はそういうカニを狙って通販で買っていました。実際に届いて食べてみると、「味は変わらない」このことに気づいたのです。そう、形が変なものだろうと殻が多少割れていようと、カニはカニです。味自体は変わりません。
そのため、おせんべいや形が悪く出来たパンのような扱いになるんです。パン屋さんやおせんべい屋さんでも制作過程で形が変になったものは値段をとにかく安くしてさばこうとします。それとまったく同じ論理でカニも同じような感じで通販で売ることによって流通などを通さないため、安価で買えることが魅力なんです。
鮮度の話をしますと、産地直送で送ってくるカニは時間がかかるので大丈夫かなとお思いの人もいらっしゃるでしょう。しかしそこは問題ありません、なぜなら、ネット通販で送ってくるカニは急速冷凍という技術を使って冷凍している業者が多いので、獲ってからすぐに冷凍しているということもあり、自分のところに送られてくるまでに鮮度がよく保たれていました。
ただし、冷凍保存したカニが送られてきたらそれをすぐに食べるようにしてください。一度開けたら鮮度は急に落ちていくので、即日で食べるか翌日までには食べきるぐらいにしないと、生ものだけに傷み早くなっていきます。
カニの好きな部分は何よりもその身です。専用の器具を使って身をかきだし、それをチュルッと食べたり、しょうゆとワサビで一杯というのも耐え難い幸福の時間です。またはカニミソを鍋の中に入れてカニミソでダシを取るとか、甲羅ももちろんダシにできますので、カニはその全身がすべて食につながるという素晴らしい生き物だと思います。